「第2版」にまつわる種々のエピソード

韓国語訳の「プラクティカルコロノスコピー」が出版されました
2003年秋、本書「プラクティカルコロノスコピー」の「韓国語訳」の話が突然持ち上がりました。
 韓国でもコロノスコピ−は関心は高いのです。 




原著より、やや黄色の表紙で、サイズもひとまわり大きい本として仕上がっております。
総ページ数は327です。
前書きから後書きまですべて網羅されており、図2-4の裏返し写真も修正されておりました




上図右がDr徐

当たり前ですが、全ページ
 ハングル文字でした

 訳者のDr徐は、2003年当院を訪れ、最初で最後の打ち合わせをいたしました。
 彼は外科医でありますが、お兄さんが水産大学の教授であり、3年の留学歴(東京大学)があり、日本語が堪能でありました。
 すでに本書を隅から隅まで熟読されており、小生にも気が付かなかった誤りを指摘されたのは既報の通りであります。
 ハングル文字は全く解りませんが、自分の名前だけでもハングル文字で書けるようになり、韓国内視鏡事情調査へ出かけたいと思っております(左上の図下から2段目が岡本平次に相当するらしい)。




見出しや本文中に誤りが数カ所ありました。 *** 韓国語へ翻訳中の韓国医師(Dr.徐)からの指

 現在「プラクティカルコロノスコピー」(第2版)は 韓国語へ翻訳中であります。 
当然、一字一句文章が吟味されていますが、次の疑問点が指摘されました。下記に正誤表を掲載します。

ページ
1 P69、13行 先端 基部
2 P89、図10-2 10mm 10cm
3 P259、13行 E-C junction S-D junction 


 そのほか 矢印が抜けているところが1ヶ所ありました。 何度もチェックしたつもりでしたが、やはりいくつかの誤り・うっかりミスがありました。 ダブルチェックの大切さを痛感いたしました(2003/12/20)。




本文掲載写真に誤りがありました!! 読者からのご指摘です
 図2−4 大腸内視鏡検査時の術者および助手の位置と姿勢
     電子スコープの悪い例(b)が 裏返し写真となっておりました。 

 右手でスコ−プを保持しており、まるで左利き専用の内視鏡が開発されたような図となっております。 増刷時に訂正させていただきます。申し訳ありませんでした。


1)この写真の意図するところを追加させていただきます。

 この図は小生の提唱する「自然流コロノスコピ−」のなかでも、実は強調したい重要ポイントのひとつなのです。
 小生は患者主体・一体となるのコロノスコピ−を心がけております。すなわち盲腸まで挿入するのがコロノスコピ−ではなくて、コロノスコピ−(実施中)を通して患者さんの生活習慣・環境、性格、現病歴・既往歴等までをも把握すべきであります。 その意味で最も重要な情報が得られる患者の表情・体動が観察できない体位、モニターの位置は排除されるべきであります。ましてや検査中患者に目隠しをするなんてとんでもないことであります(実際ある施設でかって目撃したことがあり)。その悪い例として、示した図なのであります。
 一般にモニター画面は光源装置の上におかれ、コロノスコピ−が行われているようでありますが、それは止めていただきたい。それぞれはセパレートすべきです。このように、患者さんの状態だけではなく、周囲状況(スタッフの配置、動き、外来患者の有無)もコロノスコピストは把握し、適切な判断を下さなければなりません。
 
2)「病変の見落とし」にも リンクするのでは? **反省中**

 校正の段階で何回もチェックしたのですが、ありがたき読者からの指摘でこの誤りに気づき、驚いた次第であります。  内視鏡検査時も同様で、多人数でのチェック、異なった視点からのチェックが必要で、病変の 「overlook」 も少なくなると思われます。
 
 



書評(3) 東海大学外科  幕内博康 教授
東海大学外科 幕内博康教授から身に余る書評をいただきました。

 小生の東海大学東京病院勤務時代も書かれておられ、初心に戻った気分になりました。
現在、「岡本平次クリニック」は小生と書評中に記載されております田口貴子医師の二人で内視鏡診療を行っております。





書評(2) 癌研病院長 武藤徹一郎先生
武藤徹一郎 先生から有り難い書評をいただきました。






偶発症が表紙を飾る *表紙の内視鏡画像について*
見落とし、フォロ−アップ、偶発症が表紙を飾る

今回の第2版の表紙デザインはほぼ初版と同様であるが、内容はかなり濃厚となり、新たな項目も追加した。 当然、表紙の4コマの画像も内容を象徴するものとした。左上は他院で見落とされていた(見逃しではない)平坦隆起を粘膜切除しているところ(m癌)、右上はフォロ−アップで見いだし得た早期虫垂癌、左下はポリ−プを生切り出血例に対し、クリップによる止血、右下はスコ−プ操作による穿孔例である。 すなわちあまり触れたがらない、あるいは触れたくないが、皆がもっとも知りたがっているであろうことがらを詳述している。 タイトルにふさわしく、プラクティカルに徹して書きました。



書評(1) 多田消化器クリニック院長 多田正大先生
書評は3氏にお願いいたしました。 掲載された順に公開いたします。

  最初に京都で開業なさっておられる多田正大先生にお願いいたしました。
   書評(1)〜(3)は医学界新聞(医学書院)書評からの転載









自分の本の広告を見て なかなかポイントをつかんでいるな!
 定期的に配布される医学界新聞に自分の本の広告をみた(2002年1月16日)。文章の内容については、小生は全く関与していないが、よく私の意図を記述してあると感心した。どなたがお書きになったかは私は知らない。

 key words: ofice endoscopy 自然流コロノスコピ− 無床診療所におけるコロノスコピ−

  書評は3氏に頼みました(後日掲載予定)。



シェーマは誰が書いたのでしょう?
皆さんの理解を助けるために、重要な画像にはシェーマを付けました。
初版「プラクティカルコロノスコピー」のシェーマはだれが書いたのでしょうか?

 実はマックで描いたものです。その絵に加筆し、文字を挿入したものです。担当者によると、その当時では、初めての試みであろうとのことでした。 最近では低価格のフォトレタッチソフトでも、輪郭を簡単に描くこと(すなわちシェーマ)ができるようになりました。 パソコンに使われるのではなく、従順なアシスタントとしてパソコンを十分利用、活用したいものです。



アー 本当に嬉しかったなあ!
みんなから贈られた心温まる花たち!!

 思いがけなく、スタッフから花束をもらってしまった。 「第2版出版おめでとうと」のことである。
全く予定していなかった出来事であるが、この年になっても花束もらうのはやはり嬉しいものである。 少し照れたが、いつもと違う気持ちで「ありがとう」と素直に口にでてしまった。 実は、単に綺麗な花束をもらったから、嬉しいのではなく、クリニック経営の責任者としての立場がすこしでもスタッフに理解されているらしいことが「花束」という形となり自然発生的に現れたから本当に嬉しかったのです。




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