追補:第2版以後の経験例および追加事項

プラクティカルコロノスコピー「第2版」出版以後に経験した示唆に富む症例、
および重要な追加事項を update します。



6)本著84ページ 図10 で掲載した症例 その後です
・・順調な経過でした・・

図1:吻合部に一致して
わずかな窪みがみられます
図2:図1の拡大画像

 本著に掲載してから、さらに数年後の内視鏡画像です。吻合部に認められた膿瘍に一致する部は、わずかな窪みはありますが、軽度の血管の増生を伴い完全に上皮化されておりました(図1、2)。もちろん臨床的にはなんら症状はありません。

 tumor を摘出した施設において、手術後に惹起された事象について正直なる説明がなされ、適切かつ納得のいく治療がなされました。 最終的には、種々のトラブルは幸にも回避され、完治いたしました(非観血的に治療が完遂されたことも大きなファクターではないでしょうか・・・)。
 

5)大腸アニサキス症


横行結腸の粘膜に刺入したアニサキス虫体

下痢と腹痛で発症。病悩期間はなんと1ヶ月半です。よく我慢したものですね。
小生2例目の経験です。コロン愛好会会員になりますと、詳細がわかります。
1)なんと ポリペクトミ−15日後の晩期出血例を経験しました!
 本文中では晩期出血は5から7日後が多いことを述べておりますが、最終校正後に、なんとポリペクトミ−15日後の出血例を経験しました(Hb3g低下)。もちろん、小生自身初めての出来事です。 



 晩期出血の因として、ポリペクトミ−11日目からのアスピリン服用(他医処方)がかなり関与していると思われました。 必死で内視鏡的に止血いたしました。

アスピリン等に代表される抗凝固剤の再投与開始には、皆さん十分注意してください。
症例の詳細は「コロン愛好会」のメンバーには通知してあります。

  なお「コロン愛好会」入会し、会員になりますと、このような症例が多数ご覧になれます。
2) ポリ−プ自然脱落と思われる症例を経験しました。
  この症例の詳細も「コロン愛好会」会員に公開しております。



 ある日突然の血便と共に本人曰く提灯状の20mm大の異物排出ありと!
上図は下血10日後の内視鏡像
 
 
3)カルチノイド腫瘍ではないの!
 このような内視鏡所見を呈するほぼ100%カルチノイド腫瘍であった。今回この病変に対して、間違いなく、カルチノイド腫瘍であろうと診断したが、実は lymphoid nodule であった1例を経験した。 「コロン愛好会」会員登録すると詳細がわかります。

 

4)Ub、mCARCINOMA 経験しました。



Ub、mCARCINOMA 経験しました。

 「プラクチィカルコロノスコピー」ではUbの自験例がなく、藤が丘症例を呈示しております(ちなみに他施設例は2例のみ、残りすべては自分で経験した画像を掲載しております)。analは境界が読みとれません。色素内視鏡像とよく対比してみてください。

 詳細は「コロン愛好会」会員専用ホームページに掲載しております。
 「コロン愛好会」入会をお勧めします。



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